以前からやりたかったんです。
どうも、僕です。
当然ですが分解した時点で補償対象外になると思われますので自己責任で…
メインPCで使っているロジクールの「M570」というトラックボールがあるのですが、
数日おきにボールを支持しているセラミック球にゴミが溜まり、掃除をしないと動きが渋くなってイヤなのです。
今回その解消の為セラミック球の除去→代替にボールローラを入れる作業を行いました。
準備
まず、ヤフオクでジャンク品のM570を2個セットでゲット。(右端は自前の物です)
2つで2000円しなかったぐらい。
ジャンクだけに状態は不明との事でしたが、大体左クリックボタンのチャタリング(1クリックがダブルクリックもしくは複数回押される状態の接点異常)で処分される事が多い様です。
ただ今回仕入れた2つはどちらも該当しないっぽかったです。
1つは電池入れたら直ぐ使え、1つはボール認識センサーのコネクタを弄った痕跡が…
(赤丸の裏にコネクタが居ます)
まぁコイツは最悪ボール収納部分だけが使えればOKなので気にしていない。
むしろ1つが動作してくれた事がラッキーだったかと…良品買うと高いですからね~┐(´д`)┌
もうひとつ準備したのは「ボールローラ」
こちらのブログを参考にさせて頂きました。
ボールローラはメインローラーの下にサブローラーが居る2段構えのローラーで、工場なんかのコンベアの一部に使われたりしてますね。
今回使うのはコレの縮小版。
こんなに小さい製品があるとは私は知りませんでした。
購入先は送料が痛いモノタロウです。
BRUIN-5-N ボールローラ 1個 鍋屋バイテック(NBK) 【通販モノタロウ】 49521272
仕様などはこんな感じでです。
作業予定
今回の作業は…
・既存のセラミック球の除去
・ボールローラ挿入サイズの穴あけ(Φ5)
・ボールローラ受け部分の座繰り加工(Φ7・深さ1㎜←後に間違いに気が付く)
という感じでした。
開けるついでにスイッチ類のチャタリング対策で、接点復活剤を吹いて馴染ませておきました。
簡単な作業だからすぐに終わるかなー?と思っていました。
結論から言いますと…とても難儀しました(笑)
多分なんですけど「既存のセラミック球と入れ替えたボールローラの頂点高さが同じにならないとスムーズな動きが出来ない」のではないかと…
それどころか「トラックボールを収納する事」すら困難になりました…
完全にハマりましたね(笑)
作業開始
ネジ外し
まずトラックボールを外し、裏面の5本のネジを外します。
ヘクスネジ T6なので、このセットを用意する事をおススメします。
ネジ位置は赤丸の5か所です。
レンチさえあれば難儀する事は無いと思います。
外したスポンジ・ネジ類は無くさない様に注意です。
御開帳。
中にゴミがかなり溜まっていたので、この機会に清掃しました。
ボール受け外し
ボール受け部分を外します。
フラットケーブルが接続されているので、コネクタの黒い部分を真上に引き上げロックを解除しケーブルを外します。
受けが取れました。
センサーは外しても良いし、内側にマスキングテープを貼っても良いかと…
私は外しました。
ボール受け加工
突然ですがセラミック球が外れました。
手順は…
・ボール周囲をルーターでえぐる。
・先端の細い物・薄い物(今回はデザインナイフとピンセット)で、てこの原理で外す。
(ボールのあった場所に穴を開けたいので、あまり派手に周囲をえぐらない方が良いと思います。)
次にΦ5のドリルでボールのあった位置に穴あけ
(受けがプラスチック製なのでドリルが食い込み易く危ないので気を付けて下さい)
続いて座繰りをするのですが…専用のドリルが我が家にはありません。
仕方が無いので普通のドリルで掘ります。
電動工具を使うと簡単に貫通してしまうので、手でクリクリ…
サイズは仕様通りだとΦ7なんですが、Φ8で座繰りました(後に外径8㎜の軸付き砥石とルーターにて追加加工)
深さはボールローラを差し込み確認しつつ適度に調整…
一先ずこんな感じかしら?
この状態でボールを入れて動かしてみると、とてもスムーズ!良い手応え!
仮戻し(干渉部分切除)
試しに元の形に戻してみました。
指している部分がボールローラと接触していました。
ルーターでゴリゴリ削ります。
斜め約45度でザックリと…
これで終わりかと思ったら受けの方でも干渉している部分が…
今削った部分の受け側です。
受けの位置決めプレートがボールローラに当たるので切除。
少しづつニッパーなんかで切り取って良いと思います。
両方の処理が終わったので戻してみる。
干渉が無くなって良きかな良きかな。
予想された問題
形になったのでトラックボールを入れてみようとしましたが、上カバーが当たって入りません。
ベアリング化した人がほぼ間違い無くブチ当たる障害です。
早期決着を狙って上カバーを削ってしまうとトラックボールは入るがホールド感が無くなり、逆さにするとトラックボールが脱落するそうな…
それはちょっと納得いかないので別の視点から修正を試みる。
現状は…
上カバーにボールを通す→入口に干渉する部分はあるが、恐らく仕様。
受け単体でボールを入れる→すんなり入る。
上カバーに受けを当ててボールを入れる→ボールが入らない。
上カバーから少しづつ受けを離してみる→1㎜程離すとボールが入る。
以上の事からボールローラが干渉しているのではないか?と睨み、座繰りを少しづつ深くしてみる。
またドリルを用いた加工では限界を感じ、ルーターに外径8㎜の砥石をセットし加工した。
しばし加工→確認に没頭してしまい、画像無し…(-_-;)
結局座繰りをかなり深くし、トラックボールが収まる様になったものの動きが渋いという状態に…
観察していると上カバーに対してトラックボールのセンターが出ていない感じがしました。
現在使用中の物と比べると明らかに偏りが見られました。
良品はこんな感じで均等なんです。
ここまで来てようやく気が付いたのが序盤に書いた「既存のセラミック球と入れ替えたボールローラの頂点高さが同じにならないとスムーズな動きが出来ない」という事だったんです。
で、何とか修正しようと思ったのですが…気が付いたのが遅過ぎてボールの下辺が上カバーに当たっている状態でした。
つまり座繰りを掘り過ぎたワケです。
掘り過ぎたと言っても深さは結構シビアな様で、あまり分厚い物は入れると逆にダメでした。
ふと手元にあったメモ用紙を切って入れてみたら…
ピッタリフィットしちゃったぜ!(๑•̀ㅂ•́)و✧
怪我の功名。バンザイ。
ボールの位置も真芯に来ています。
これにてボールローラ化は完了という事で…
比較動画はこんな感じです。
残作業
本当は組み上げる前にやってあったのですが…チャタリング対応と清掃です。
まずは清掃
上カバー外したときに中がとんでもなく汚れていまして…埃・動物の毛・皮脂…などなど…ウヘェ…
エアブローしてからアルコール+綿棒+ウエスで細かい所まで綺麗に。
ホイールはベタベタしていたので、アルコール洗浄の後にシリコンスプレー吹いておきました。
チャタリング対策
折角カバーを割ったのでスイッチにも手を入れておきます。
スイッチに接点復活剤を少量吹き付けて、ボタンを綿棒で連打!!!
ココがクリックのスイッチ。
チャタリングし易いのはもう一つの方の左クリックのスイッチ。
きっとよく使うから疲弊するんだろうなぁ~
あとは手前の銀色の2つ(進む・戻るボタン)と
赤いボタン(ホイールの押込みスイッチ)の合計5つ。
やって良いのか分からんけどやっておきます(え…)
最悪壊れても交換は容易です。やっておきましょう。
これで全作業終了です!
PCの設定変更
PCにマウスを認識させてみましたが、セラミック球の物と比べると若干動きが重かったのでPCの設定も変更しました。
ポインタのスピードをこの位置にしたら使い居心地がセラミック球の物とほぼ同じになりました。
これにて本当に作業完了です!
奥さんがこのトラックボール使ったら「何コレ?凄く使い難い…」と言ってて軽くショックを受けました(笑)
追記:2019/5/12
使い始めて数日…ボールローラを入れたトラックボールにも慣れてきました。
動きはやっぱりセラミック球の方が軽いですが、
ボールローラのしっとりとした動きも悪くないな…と言った感じ。
毎週恒例のボール取り外しての清掃も、試しに見てみましたが全くゴミは入っていなかったです。
ボールローラ化は加工がしっかり出来るのであれば悪くないんじゃないかと思います。
追記:2019/6/4
約ひと月使いましたがボールを外してみたところ、ちょっとだけゴミがありましたが動作には全く違和感が無かったです。
セラミックボールでこの量のゴミが溜まると動きに違和感が出て来るなー…ってぐらいの量でした。
この使い心地ならほぼメンテナンスの必要が無いんじゃ無いだろうか…?
セラミックボールは毎週掃除しないと使ってられないのに…ボールローラ凄いな~!
追記:2019/11/11
約半年使ってみましたが、なかなか上手く行きません。
清掃間隔等のメンテナンス性は抜群に良いのですが、動作が安定しません。
ボールローラ単体でトラックボールを転がすと、非常にスムーズなのですが、
組み込んで使用すると、スムーズさに欠ける印象です。
(カーソルが動かない、引っ掛かる、等々…)
清掃したり、位置調整したり、PC側の設定で誤魔化したり、色々やってはみましたが…
結論はやっぱり純正が一番優れている
という事なのかも知れません。
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